令和10年4月1日から、労働者数50人未満の事業場にも ストレスチェックが義務化されます。
厚生労働省は、これまで努力義務とされていた50人未満の事業場についても、2028年4月1日からストレスチェックを義務化する方針を示しています。
参考資料はこちらです。
厚生労働省「50人未満事業場におけるストレスチェック実施の義務化についてhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/index.html」
「まだ先の話だから」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、実際に制度が始まると、
- どのように実施するのか
- 誰が実施者になるのか
- 高ストレス者への対応をどうするのか
- 結果をどのように活用するのか
といった準備が必要になります。
だからこそ、今から少しずつ考え始めることが大切です。
ストレスチェックの目的は「実施すること」ではない
ストレスチェックというと、「年に1回アンケートに回答するもの」
というイメージを持たれることがあります。
しかし、本来の目的はそこではありません。
働く人が自分自身のストレス状態に気づき、職場全体として働きやすい環境づくりに
つなげることにあります。
つまり、ストレスチェックはゴールではなくスタートです。
小さな職場だからこそ大切な取り組み
従業員10人、20人の職場では、一人の不調が職場全体に与える影響は決して小さくありません。
人手不足が続く中、
- 休職者が出る
- 退職者が出る
- 周囲の負担が増える
という状況は、経営にも大きく影響します。
だからこそ、
「不調が起きてから対応する」
のではなく、
「不調を未然に防ぐ」
という視点が重要になります。
結果をどう活かすかが重要
私は保健師として企業の健康づくりを支援していますが、ストレスチェックで
最も大切なのは結果が出た後だと感じています。
高ストレス者が何人いたか。
全国平均と比べてどうか。
もちろんそれも大切です。
しかし、本当に知りたいのは、
「なぜその結果になったのか」
ということです。
- 業務量に偏りはないか
- コミュニケーションに課題はないか
- 働き方に無理はないか
- 管理職の支援は十分か
結果の背景を見ていくことで、職場改善のヒントが見えてきます。


2028年4月1日までに準備しておきたいこと
制度開始までまだ時間があります。
今のうちに、
- 自社のメンタルヘルス対策の現状を確認する
- ストレスチェックの実施方法を検討する
- 面接指導の体制を整える
- 結果を職場改善に活かす仕組みを考える
といった準備を進めておくと、制度開始後も慌てずに対応できます。
おわりに
ストレスチェックの義務化は、新たな業務が増える制度として捉えられがちです。
しかし見方を変えれば、
「働きやすい職場づくりを見直す機会」
とも言えます。
2028年4月はまだ先ですが、準備を始めるなら今です。
「何から始めればよいかわからない」
「結果を職場改善にどう活かせばよいかわからない」
そんな企業の皆さまと一緒に考えることも、保健師の大切な役割だと思っています。
50人未満の事業者の方は、各県の産業保健総合支援センターに相談をすると
準備の仕方を無料で教えてくれます。
ストレスチェックを単なる実施で終わらせず、職場改善につなげる仕組みづくりを、今から始めてみませんか。